電工ナビ|電気通信工事担任者

私たちの生活に必要不可欠で身近にあるスマホやパソコン、テレビ、エアコン、スクリーン、ネオンに至るまで、全て「電気」で成り立っています。
電気通信工事担任者は便利でなくてはならない「電気」を取扱い、私たちの生活を支える仕事です。

「電気通信工事担任者」ってどんな仕事?

国家資格である「工事担任者」資格は、電気通信回線と端末設備等を接続するために必要とされる資格です。「工事担任者」は、アナログ電話回線やデジタルデータ回線(現在整備が進められている次世代ネットワーク(NGN)などのIPネットワークを含む)などに、さまざまな端末設備等を接続する工事を行い、あるいは監督をする役割を担っています。たとえば、電気通信事業者の光ファイバにパソコンやIP電話機、OA機器、IP-PBxなどを接続します。さらに、企業内のLANと呼ばれる構内通信ネットワークの配線工事を行います。また、家庭内においては、インターネットなどを介して、音楽・映像配信、遠隔教育、防犯システムなどの新しい各種サービスを実現するために、光ファイバに端末設備等を接続します。具体的な工事の範囲は、資格の種類により異なります。「工事担任者」は、これからの情報通信ネットワーク社会を支えるネットワーク接続技術者(通称)として期待され、その活躍の場はますます拡がっています。

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電気通信工事担任者資格の種類

AI第一種〜第三種

▼主に電話線の引き込み工事・屋内配線工事に必要な資格
▼現在の一般電話回線(アナログ設備)の工事を行える資格
▼扱える回線数が違う(アナログ回線:1回線=1通話)
※回線数=電話回線数=外線数のことで、「外部に通じる電話線数」
例)オフィスに100人の従業員さんがいて、常に100人が外部と通話する可能性があれば100通話分(100ch)必要
100人中、常に電話できる人数が30人が限界というのであれば、30通話分(30ch)でよい
 AA第一種

アナログ伝送路設備(アナログ信号を入出力とする電気通信回線設備をいう。以下同じ。)に端末設備等を接続するための工事
及び総合デジタル通信用設備に端末設備等を接続するための工事。

 AA第二種

アナログ伝送路設備に端末設備等を接続するための工事(端末設備等に収容される電気通信回線の数が50以下であって内線の数が200以下のものに限る。)
及び総合デジタル通信用設備に端末設備等を接続するための工事(総合デジタル通信回線の数が毎秒64キロビット換算で50以下のものに限る。)

 AA第三種

アナログ伝送路設備に端末設備を接続するための工事(端末設備に収容される電気通信回線の数が1のものに限る。)
及び総合デジタル通信用設備に端末設備を接続するための工事(総合デジタル通信回線の数が基本インタフェースで1のものに限る。)

DD第一種〜第三種

▼インターネットの光回線を引き込んだり、屋内配線をしたりするのに必要な資格。
▼現在の光ファイバー回線(デジタル設備)の工事を行える資格。
▼AIと同じで第一種〜第三種があり、それぞれ扱える回線数や設備に違いがある。第一種は制限なし。
 DD第一種

デジタル伝送路設備(デジタル信号を入出力とする電気通信回線設備をいう。以下同じ)に端末設備等を接続するための工事。
ただし、総合デジタル通信用設備に端末設備等を接続するための工事を除く。

 DD第二種

デジタル伝送路設備に端末設備等を接続するための工事(接続点におけるデジタル信号の入出力速度が毎秒100メガビット以下のものに限る。)
ただし、総合デジタル通信用設備に端末設備等を接続するための工事を除く。

 DD第三種

デジタル伝送路設備に端末設備等を接続するための工事
(接続点におけるデジタル信号の入出力速度が毎秒100メガビット以下のものであって、主としてインターネット接続のための回線に限る。)
ただし、総合デジタル通信用設備に端末設備等を接続するための工事を除く。

AI・DD総合種

▼全ての通信回線工事が可能。
▼アナログ伝送路設備又はデジタル伝送路設備に端末設備等を接続するための工事

電気通信工事担任者資格試験詳細

▼試験は5月と11月の年2回行われています。
▼試験はマークシート式です。
▼受験料:8,700円
▼申込方法は、試験申請書に必要事項を書き込んで申請する方法と、インターネットより必要事項を入力して申請する方法の二通りがあります。
▼年齢・学歴・経験など関係なく誰でも受験資格が与えられる。
▼AI・DDの合格率は25%前後。100点満点中60点以上で合格。
▼資格試験については、7つの種別すべてを、1日3回に分けて行っているので、同一時間帯の試験でなければ最大3種別まで受験することが可能。1科目あたりの試験時間は約40分です。
ただし、AI・DD総合種の「端末設備の接続のための技術及び理論」科目のみ、80分です。
9:30開始 AI第1種・AI第3種・DD第2種・AI・DD総合種
12:40開始 AI第2種・DD第3種
15:30開始 DD第一種

各資格の試験内容について

 AA第一種

@電気工学の基礎
A電気通信の基礎
B端末設備の技術
C総合デジタル通信の技術
Dトラヒック理論
E情報セキュリティの技術
F接続工事の技術
G電気通信事業法及びこれに基づく命令
H有線電気通信法及びこれに基づく命令
I不正アクセス行為の禁止等に関する法律
J電子署名及び認証業務に関する法律及びこれに基づく命令

 AA第二種

@電気工学の基礎
A電気通信の基礎
B端末設備の技術
C総合デジタル通信の技術
Dトラヒック理論
E情報セキュリティの技術
F接続工事の技術
G電気通信事業法及びこれに基づく命令
H有線電気通信法及びこれに基づく命令
I不正アクセス行為の禁止等に関する法律
J電子署名及び認証業務に関する法律及びこれに基づく命令

 AA第三種

@電気工学の基礎
A電気通信の基礎
B端末設備の技術
C総合デジタル通信の技術
D情報セキュリティの技術
E接続工事の技術
F電気通信事業法及びこれに基づく命令
G有線電気通信法及びこれに基づく命令
H不正アクセス行為の禁止等に関する法律の大要

 DD第一種

@電気工学の基礎
A電気通信の基礎
B端末設備の技術
Cネットワークの技術
D情報セキュリティの技術
E接続工事の技術
F電気通信事業法及びこれに基づく命令
G有線電気通信法及びこれに基づく命令
H不正アクセス行為の禁止等に関する法律
I電子署名及び認証業務に関する法律及びこれに基づく命令

 DD第二種

@電気工学の基礎
A電気通信の基礎
B端末設備の技術
Cネットワークの技術
D情報セキュリティの技術
E接続工事の技術
F電気通信事業法及びこれに基づく命令
G有線電気通信法及びこれに基づく命令
H不正アクセス行為の禁止等に関する法律
I電子署名及び認証業務に関する法律及びこれに基づく命令

 DD第三種

@電気工学の基礎
A電気通信の基礎
B端末設備の技術
Cネットワークの技術
D情報セキュリティの技術
E接続工事の技術
F電気通信事業法及びこれに基づく命令
G有線電気通信法及びこれに基づく命令
H不正アクセス行為の禁止等に関する法律の大要

 AI・DD第三種

@電気工学の基礎
A電気通信の基礎
B端末設備の技術
C総合デジタル通信技術
Dトラヒック理論
Eネットワークの技術
F情報セキュリティの技術
G接続工事の技術
H電気通信事業法及びこれに基づく命令
I有線電気通信法及びこれに基づく命令
J不正アクセス行為の禁止等に関する法律
K電子署名及び認証業務に関する法律及びこれに基づく命令

旧資格「アナログ・デジタル総合種」の資格について

▼「アナログ・デジタル総合種」の資格者証の交付を受けているだけでは、AI・DD総合種の資格者証の交付申請はできません。
DD第1種に合格した場合はAI・DD総合種の資格者証の交付申請ができます。
▼「アナログ・デジタル総合種」及び「DD第一種」の資格者証の交付を受けている場合、「アナログ・デジタル総合種」の資格者証の交付を受けており、かつ「DD第1種」の資格試験に合格した場合は、AI・DD総合種の資格者証を交付を受けることが出来ます。

年収は?

電気通信工事担任者の平均年収は一般的に500万円〜600万円と言われています。
ただし、工事担任者は実務をやって初めて企業にメリットを与えますので、実務経験を合わせた年収とみるのが妥当です。

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